常念岳の山小屋といえば「常念小屋」。
90余年の歴史ある山小屋で、常念岳のふもと、標高2,450mの場所に建っています。
常念岳~燕岳の北アルプス縦走1泊目は、そんな常念小屋に宿泊しました。
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部屋の様子
早朝に常念岳の登山口「一の沢」を出発して、常念小屋に着いたのはちょうどお昼頃。
※前回の記事はこちら⇒「常念岳登山の難易度は?登山初心者が北アルプスを縦走してみたよ!」
受付でチェックインを済ませて、部屋で一息つきました。
部屋にずらりと並んだふとんの数は15枚。
シングルサイズの小さなふとんには、寝袋が2枚ずつ置いてありました。
「今日は満室なので、一畳に二人で寝てください」とのこと。荷物を置くスペースもないほど狭いです…。荷物は廊下に置くんだとか。
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(今は空いているけど、夜は足の踏み場がないほど荷物であふれた廊下)
狭いのはキツイけど…
窓から見える景色は絵画のよう。美しい♪
お腹が空いたので、ランチを食べに食堂へ向かいました。
常念小屋のランチ
こちらがランチ営業のメニューです。
うどん(900円)
カレー(900円)
いかにも「レトルトカレー」って感じの味でしたが、山の上で食べるせいか、一段と美味しく感じました。
夕食
常念岳に登った後、常念小屋に戻ると、ちょうど食事の時間でした。
夕飯はハンバーグ定食でした。
昔泊まった富士山の山小屋では貧相なカレーしか出てこなかったので、てっきり山小屋の食事はそういうもんかと思ってましたが、こんな豪華なご飯が食べられるなんて…と感動しました。
大人の修学旅行
満腹になったところで部屋に戻ると、そこにはおじさん&おばさんがあふれていました。
彼らは初対面にもかかわらずすぐに打ち解け、
「どっち側を枕にして寝ますか!?」とか、
「男子・女子、女子・男子、男子・女子…で寝ましょうか。見知らぬ男女が隣り合っちゃうと、何かあったら大変ですからね。ハハハ」とか、
「まぁ、何かあってもいいんですけどね、ハハハ!」
なんて笑いあってて、ずいぶん楽しそうでした。
「男子」「女子」っていう年齢じゃないのでは…と思ったのですが、彼らにとっては「中高年の大人の修学旅行」といった気分なのかもしれません。キャッキャッとはしゃぐおじさん&おばさんを横目に、わたしはガサゴソ荷物の整理をして、歯を磨きに行きました。
部屋に荷物を置けないため、狭い廊下にはみんなの荷物が溢れ、足の踏み場もないほどでした。荷物の隙間を通って洗面所へ行くと、ここも人であふれていました。
ちなみに、多くの山小屋は環境を守るため、石鹸や歯磨き粉の使用を禁止しています。
基本的に山小屋は
・ガス=プロパンガス
・水道=雨水や沢水
・下水道=汲み上げ、バイオトイレなど
となっているため、ホテルのようなサービスは期待できません。
トイレは「ボットン便所」のところが多いし、自分が出したゴミは、全て持ち帰る必要があります。*
*常念小屋の場合、食堂などで出たゴミは、すべてヘリコプターでゴミ処理施設に運んでるらしいです。
山小屋にはお風呂がないので、汗ふきシートやメイク落としシートが大活躍です。
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部屋にコンセントはなく、充電が出来るのは玄関先の1ヶ所のみ。
1回100円で、1時間程度の充電ができます。
玄関先にスマホを放置するなんて、海外ならありえない!盗まれないかしら…?とヒヤヒヤしましたが、ここは大丈夫でした。日本は平和です。
歯を磨き、トイレを済ませてから帰ると、部屋はすでに真っ暗でした。まだ19時なのに、みんな寝るのが早いです!
真っ暗な部屋の中は「ガーッ!!ンガーッ!!」という騒音に包まれていました。
イビキの大合唱の中、わたしは耳栓をして狭い寝袋に潜り込み、身体を小さく縮めて眠ったのでした。
常念岳の山小屋「常念小屋」情報
・営業期間:4月29日~11月3日(積雪の状況により前後する場合あり)
・電話:090-1430-3328(山小屋直通・7:00~19:00受付)
・収容人数:200名
・個室:なし
・宿泊料:1泊2食9,800円、1泊夕食8,800円、素泊まり6,800円、テント(1人)1,000円
・食事:★★★
・スタッフのサービス:★★★
・部屋の広さ・快適度:★★
・布団の寝心地:★★
・飲み水:★★(無料。ちょっとカルキ臭い)
・コンセント:★★
・アクセス:★★★
・その他サービス:★★
・総合:★★★(3.0)
次回「【初心者の北アルプス縦走記】超絶景!常念岳~大天井岳~燕山荘」へつづく。