常念岳から燕岳までの北アルプス縦走ルートは、絶景の連続!
中でも、大天荘から10分ほどで行ける「大天井岳(おてんしょうだけ)」からの眺めは最高でした!
というわけで今回は、常念小屋~燕山荘までの北アルプス絶景登山ルートをレポートします。
※北アルプス縦走旅行記を最初から読みたい方はこちらからどうぞ。
⇒「登山初心者だけど、北アルプス(常念岳~燕岳)を縦走してきました!」
※大天井岳の様子だけ知りたい方は、こちらまで飛んでください。
常念小屋の朝
北アルプス縦走2日目。
早朝、パッと部屋の電気がつくと、みんなドタバタ布団をたたみ始めました。
時計を見ると、まだ4:20。もう少し寝ていたかったのですが、あまりにドタバタうるさいので、眠い目をこすりつつ起床。
外に出ると、冷たく澄んだ空気が肌を刺しました。
5時ちょい前。東の空にぽっこりと太陽が現れました。
真っ赤な、かわいい太陽。
すると、反対側の空にそびえ立つ槍ヶ岳が、
ゆっくりと赤に染められていきました。
日本にも、こんなに美しい景色があったなんて…。
その場にいる誰もが、山に訪れた“美しい朝”に魅了されていました。
山小屋の朝食は、5時から40分おき。指定された時間に食堂へ行きます。
↑
食事が終わった人のお皿をどんどん片付け、慌ただしく次の準備をするスタッフの方々。ご苦労さまです…!
食後、部屋からの景色を眺めた後、出発の準備をします。
今日はたくさん歩くので、土踏まずにはしっかりテーピング。
宿泊者なら無料で汲める水をペットボトルにつめ、体のストレッチをした後、歩き始めました。
常念小屋~大天荘
雲ひとつない青空。「北アルプス縦走」に、ぴったりのお天気です♪
ちなみに「縦走」というのは、山から山へ、いくつもの山を越えて歩くこと。
今回歩く、常念岳~燕岳の登山道は、
ツンと尖った槍ヶ岳の美しい姿を見ながら歩ける、人気の縦走コースなのです。
「今年の夏は、北アルプスを縦走してきたよ!」
…なんてベテラン登山者っぽく言ってみたくて、ここまでやって来たのですが、初心者にはかなりハードルが高そうな今回のチャレンジ。果たしてどうなることやら。ドキドキ。。
序盤は、急な登り坂が続きます。けっこうキツイ。。
標高が高いせいか、少し登っただけで息が切れます。ハァハァ。
荷物が重い。体も重い。足取りも重い…。朝汲んできた水の重みが、ずっしりと背中にのしかかります。
ちょっと休憩。
ウィダーインゼリーで元気をチャージして、先へ進みます。
坂を登り切ると、ようやく平坦な道になりました。
歩きやすい砂利道で、自然と足取りも軽くなります。
景色も最高!!
えっ?
あれって…
さ、猿!?
なんと猿の家族がいました。
実は彼ら、山にあるハイマツの実を食べて暮らしているんだそうです。
↑
これがハイマツ。
夏はふもとだと新芽が無いし、葉も茂りすぎて硬いため、猿は食べごろの木の実を求めて山に来るそうです。
それにしても、こんな高い山までよく登ってきたなぁ…!
足元の悪い岩場を越えるときのコツは「深呼吸」だと気づきました。鼻から大きく吸って大きく吐く、深い呼吸をキープしつつ慎重に足を運ぶと、うまくいくのです。
ふと足元に目をやると、綺麗な花が咲いていました。
「コマクサ」という名の高山植物です。可愛い…!
一面に広がるハイマツの中の一本道や、
ゴツゴツした岩場や
黄色のお花畑を越えて進むと
雪景色が現れました。
美しい槍ヶ岳を眺めながら、さらに進みます。
ようやく山小屋だ…!
常念小屋を出て歩くこと約4時間、
「大天荘(だいてんそう)」に到着しました。
早速、食堂へ。
↑
美しい木目の、落ち着いた食堂。
ここで出てきたカレーが絶品でした。
インディアンランチ(1,200円)
とても山小屋とは思えないクオリティです!!
冷やし中華(1,000円)も、なかなか美味しかった。
大天荘~大天井岳
お腹が満たされたところで、近くにある「大天井岳(おてんしょうだけ)」を目指します。
山小屋に荷物を置いて行けるので、身軽に登れます♪
10分ほどで、頂上に着いてしまいました!
なんと素晴らしい眺め…!
美しい山並みに、つい見とれてしまいます。
ふと気づくと、団体旅行の方々が消えており、頂上はわたしたちだけ。
静かで美しい山の景色を、のんびりと味わったのでした。
大天井岳山頂の景色を思う存分堪能した後は、
大天荘に戻り、
トイレを済ませて、再出発!!
気づけば、日焼け止めを塗り忘れた手の甲が、真っ赤になっていました…!山の上って、日差しが強いのね。。
大天荘~燕山荘
午後になると、だいぶ雲が出てきました。
山の稜線を境にして雲がキッチリと分かれています。上昇してきた暖かい空気が冷たい空気に阻まれると、こうした雲の壁ができるんだそう。
山の天気は、午前中が良くて午後に崩れるパターンが多いです。そのため、15時~16時には山小屋に着いていた方がいいらしいんだけど…。わたしたちは、いったい何時に着けるのだろう?
ゴロゴロした道を下って行くと、
ものすごい岩場に出ました!
急なハシゴを登って、
その先にあるクサリをつかんで、慎重に進みます。
思わず、へっぴり腰になります。
カッコイイ岩山の景色に変わりました。
整備されていて歩きやすい道。
すると、はるか彼方に今日泊まる山小屋の「燕山荘(えんざんそう)」が見えてきました。
あ、ほら、あそこ。
…て、遠すぎるわ!!
足の疲労もだいぶ溜まってきてるのに、コレはキツイ…。気が遠くなってきました。
あぁ、空が飛べたらいいのに…と何度も思いつつ歩くこと約1時間。
「大下りの頭」に到着しました。
燕岳はこの標識を右に曲がります。
わたしはこの標識を見落としてそのまま進んで、あやうく迷子になるところだったので、皆さんはどうぞご注意下さい。(まあ大丈夫だろうけど…)
↑
まっすぐ進む方の道は×
ドでかい岩の間にある細い小路。
カッコイイ!!
でも、ここからが長かった…。もう少しで山小屋のはずなのに、なかなか着かない。ていうか、足が超痛い。山小屋、まだかなぁ…まだかなぁ…。
あ!あった!山小屋だ…!
…て、遠っ!!
遠すぎるゴール
もうダメ…。足首が痛すぎる…。
昨日の常念岳で、足を酷使しすぎたせいでしょうか。
わたしの足首はしばらく前から、悲鳴をあげていました。
段差を降りるたびに、足首にドスンと衝撃が響くのです。できるだけ足首に負担がかからないよう、ゆっくり気をつけて歩くため、すごく時間がかかってしまいます。
いつになったら、山小屋に着くんだろう。今日中に着くんだろか?夜になっても着かないんじゃないか…?
やっぱりわたしレベルの初心者が来ちゃいけない山だったんだ…。もう歩けない。ここで野宿したい。…でも、キャンプ場以外でテント張っちゃダメだよね。てかそもそもテント持ってきてないし!うわぁぁぁぁぁ!!(´Д`)
「大丈夫…?ほら、荷物かして!」
弱気になったわたしに、旦那さんが救いの手を差し伸べてくれました。わたしのバッグを取り上げ、かわりに持ってくれたのです。自分の荷物も重いだろうに…な、なんて優しいの!?(T_T)
(まあ、その後すぐ「重い…腰、痛めそう…」と言ってたんで、結局自分で持ったんですけどね)
とにかく、もう歩くしかない。一歩ずつ、一歩ずつ。いつかたどり着くことを信じて。
ゆっくりゆっくり、ただ足元だけを見てひたすら歩いて行くと、
ついに今日のゴール、「燕山荘」に到着しました!!!
なんだか夢を見ているような気分…。しばらくは放心状態でした。
到底たどり着けない、はるか遠くに感じるゴールも、あきらめず1歩1歩進めば、いつかはたどり着けるんだなぁ…なんて、ありがちな教訓めいたことをぼんやり考えていました。
ふと見ると、燕山荘のシンボル「山男の像」がこちらを見ていました。
気のせいか、「お疲れさま」と言われたように感じました。
常念小屋 ~ 燕山荘 コースタイム
6:25 常念小屋発 → 10:11~10:53 大天荘で昼食 → 10:53~11:36 大天井岳登山 → 11:49 大天荘発 → 12:40 切通岩 → 15:13 大下りの頭 → 16:40 燕山荘
次回「燕山荘宿泊&燕岳登山レポート☆登山初心者の北アルプス縦走記」へつづく。
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りりー
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