旅行記ブログ:りり記

常念岳登山の難易度は?登山初心者が北アルプスを縦走してみたよ!

公開日:2014/11/16 

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雲の上の世界に、行ってきました!

最近登山を始めたばかりの初心者だというのに、無謀にも北アルプスの常念岳~燕岳を縦走して来ましたよ♪

そこは、まるで絵に描いたような絶景が広がっていました。



常念岳のアクセス

東京から、常念岳の登山口「一ノ沢(ヒエ平)」へ行くには、「毎日アルペン号」という登山バスの利用が便利です。

というわけで23時竹橋発の登山バスに乗り、登山口の一の沢(ヒエ平)に着いたのは早朝4:30

辺りは薄暗く、びっくりするほど寒いです…!

寒さに耐え切れず、思わず近くのトイレ(←なかなか匂いがキツかった!)に駆け込みました。暖かい格好に着替えて外へ。

日焼け止めを塗ったり、足にテーピングをしたり、お菓子を食べたり、準備体操をしたり…

わたしがモタモタ準備しているうちに、同じバスで来たベテラン登山者の皆様は、颯爽といなくなってしまいました。

気づけば、東の空が明るくなっています。

用意していた登山届をポストに入れたら、

いざ出発!

ゆっくりと歩き始めます。

一の沢~王滝ベンチ

はぁ、とうとうここまで来てしまった…。無事に登り切ることができるだろか…。ドキドキ。期待と不安が入り混じります。

そもそも、ここへ来るきっかけは「山登り始めました2」という本でした。

 ↑

(すごい面白い本!マンガ形式で読みやすいです♪)

 ↑

(「山登りはじめました1」も面白いです。山好きの方、登山をはじめたい方にオススメ!)

 
著者が涙を流すほど感動した常念岳の頂上を、その素晴らしい山々の眺望を、わたしもこの目で見てみたい!

…そう思って、ここまでやって来たのでした。

まずは、森の中を進みます。

緑が濃い。

川の音を聞きながら、ゴツゴツとした道を歩きます。

昨夜の夜行バスでほとんど眠れなかったせいで、頭が少しぼーっとします。ゆっくり慎重に進もう…そう思った矢先。

大きな木の根を乗り越えたところで、着地のバランスを崩し、鋭い岩肌に手をついてしまいました。


 ↑
(ピンぼけしてますが)手首の左端をすりむきました。アイテテテ…。

お陰で、目が覚めましたけど!(もっと気を引き締めて行かなきゃね…!)

最初は薄暗かった森の中が、

だんだん朝の光に照らされて、明るくなってきました。

美しい黄緑色の苔や、

可憐な白い花、

水の作り出す芸術的な模様にうっとりしながら、先へ進みます。

人気山ガールの四角(よすみ)友里さんの本に「30分に1回くらいストレッチすると、疲れにくい」と書いてあったので
 ↓

小休止のたびに、足をストレッチ。
 ↓

 

ふと見上げると、青い空に白い雲。とっても気持ちの良い天気です♪

木の橋を渡って…


 ↑
(ちょっとへっぴり腰)

少し進むと

「王滝(大滝)ベンチ」に着きました。

ベンチに座って少し休憩。

小腹がすいたので、カロリーメイトや蒟蒻畑を食べて、一息つきます。


 ↑
お気に入りの「シークワーサー味」

ここで滝の水を汲んでいく人も。

王滝ベンチ~胸付き八丁

エネルギーをチャージしたところで、先へ進みます。

美しい緑の中を30分ほど歩くと、

次のポイント、「烏帽子沢(えぼしざわ)」に到着しました。

「烏帽子沢」から、さらに30分ほど歩くと

笠原沢(かさはらざわ)」というポイントに到着。

そこから10分ほど歩いた丸太橋の先で道を間違えました。


 ↑
この左端に見えている橋の先です。

ここの別れ道を、道なりに左手へ進んでしまったのですが、正しくはでした。

よく見たら、おもいっきり矢印出てた…!(笑)

足元に気を取られて、肝心な標識を見逃しました!
(降りてきた人が「こっちじゃないですよ」と教えてくれました。危ない、危ない…!)

 

右側の道は、足元にチョロチョロと水が流れていて

その先もゴロゴロとした石が沢山転がってました。


 

ハァハァ言いながらゆっくり登って行くと、

白い塊が現れました。夏でも雪があるとは…!(;゚□゚)
(ブログにUPするのは遅れてしまいましたが、北アルプス縦走は7月下旬に行きました)

雪を横目に登って行くと、

「胸付き八丁」に到着。
その名の通り、ここは心臓破りの急な階段です。


ドーン!!!
(…って、あれ?写真じゃ全然“心臓破り”感が出ないですね)

胸付き八丁~常念小屋

大きく深呼吸して、息を整えてから登ります。

ハァハァ言いながら登っていくと、

斜面には高山植物が。かわいい♪
気持ちがフワッと軽くなります。


 

でも足の疲労は溜まっていたようで、

「最終水場」に着く頃には、足首が少し痛み始めていました。

「最終水場」はその名の通り、水を汲めるポイントです。


 ↑
ポカリ?の粉を溶かして飲む人も多いみたい。

 

 

実は、わたしたちが通ってきたこの「一の沢コース」は、「水筒いらず」のコースらしいのです。川に沿った道を行くので、水を汲めるポイントが多いんだとか。

そうとは知らず、1人2Lも水を持ってきてしまいました…。 重たい。。

最終水場からはひたすら登りが続きますが、10~15分おきにベンチがあります。

第一ベンチ「あと800m」

第二ベンチ「あと500m」

第三ベンチ「あと300m」

頂上までの数字が短くなるたびに、心が軽くなっていきます。

あともう少しだ…!

おぉ!

常念乗越(じょうねんのっこし)」に着きました。

そして霧が濃くてよく見えなかったのですが、このすぐ先に「常念小屋」がありました。

山小屋の右手にはテント場もあります。テント場は1人1,000円です。

テントだと安くていいなぁ。山小屋は食事付きだけど、1泊1万円近くするもんなぁ。

でもテント泊の人は、テントとか食材とか調理器具とか、いろいろ担いでこなきゃならないから大変だよなぁ~。今でさえ荷物が重くてヒーヒー言ってるわたしには、ちょっと無理だなぁ。。

…なんてぼんやり考えていると、急に霧が晴れて、

山小屋の奥に、美しい山々が現れました。

おぉ!あそこに見えるトンガリ山は…

槍ヶ岳(やりがたけ)」ではないですか…!

ひときわ高く尖ったこの山が、登山者の憧れ「槍ヶ岳」です。

遠くからでもひと目でわかる、圧倒的な存在感!カッコイイ!!(≧▽≦)

常念小屋は、木のぬくもりが感じられる綺麗な山小屋でした。

※常念小屋の詳細は、次回詳しくまとめます。

常念小屋でランチを食べたら、いざ常念岳の頂上を目指します!!感動の景色が見られるか!?

って、うわ、視界が悪すぎ…!!

いよいよ常念岳山頂へ!

小さなバッグに水や雨具など最低限の荷物を詰めたら、山小屋を出発!!

お天気は、どんより。…っていうか、霧が濃くて先が見えない。。
こんなんじゃ、せっかく登っても頂上からの絶景は見られないかもしれないな…

でも、せっかくここまで来たんだから、行くだけ行ってみよう!


 ↑
横風にやられたのか、すっかり腰が曲がってしまった木々。

山の神様、もしいらっしゃいまいしたら、どうか一瞬だけでも良い景色を見させて下さい…。そう心の中でお願いしていると、山の神様が一瞬の晴れ間を見せてくれました。

…おぉ!!山の神よ、ありがとう~!!その調子で、どうか頂上でもお願いします~!!!

最初は砂利道だったのが、

だんだんと険しい石の道に変わりました。

岩と岩の隙間に咲く花は、強くてけなげ。

荷物が減った分、足取りは軽いのですが、なかなかペースが上がりません。

ときどき不安定な石がゴリッと滑るので、バランスを崩しやすいのです。おまけに坂の傾斜もきつく、少し登っただけですぐに息がきれてしまいます。

山なのか、岩なのか、なんだか分からなくなる道を、

ときおり現れる矢印の表示に従って、黙々と登ります。

石が多くて登りにくいなぁ…っていうか、頂上はまだだろうか?もう1時間以上登っているのだけれど。。

なんか、だいぶ足首が痛くなってきたよ…(´Д`) =3 もう無理かも…。夕食の時間に間に合わなくなりそうだし、引き返した方がいいかな。。

だんだん気持ちが弱くなり始めたとき、ふと顔を上げると、頂上らしきものが見えました。

うわぁ…まだ、だいぶ距離がある。。でも、行けるところまで行ってみよう!

ようやく頂上に着いたぞ!

と思ったら、頂上ははるか先でした。まだ歩くのか(´Д`)

大きな岩の上をよじ登っていくと、

ついに、本当の頂上へたどり着きました!

うおぉぉぉ!!やっっっと着いた~!!!

常念岳の山頂は想像以上に狭く、ゴツゴツとした大きな岩が転がっていました。

一段低いところの岩場に座って、眺望を味わいます。

雲が多かったせいで、正直、求めていた「絶景」とは違ったのですが、雲の合間にチラチラと見える槍ヶ岳を眺めていると、何とも言えない達成感が込み上げてきました。

目の前に広がる山と、ゆっくり流れる雲は、見る者を雄大な気分にさせてくれます。

一時はあきらめそうになったけけど、なんとか登ることができて良かった…。

常念岳山頂~常念小屋

さて。

しばらく達成感に浸った後には、

地獄の下りが待っていました…。

「行きはよいよい 帰りはこわい」とは、まさにこのこと。(まぁ、行きも辛かったんだけど)

とにかく足場が悪くて、何度もズルッと滑っては、ヒヤリとした汗が背中をつたいます。

滑らないよう慎重に足を運ぶ分、登りよりも時間がかかってしまいます。

1時間ほど歩いてようやく山小屋が見えてきたのですが、ここからが長かった…。もうゴールは見えているのに、そのゴールがなかなか近づいてこないのです。

このままじゃ夕飯の時間に間に合わない…!
気持ちばかり焦って、身体が追いついていきません。足の疲労は、すでに限界を迎えていました。

あまりの足首の痛さに、少し休憩しようとしゃがみ込んだら、そのまま動けなくなってしまいました…。

はぁ。。立ち上がりたいのに、立ち上がる気力がない…。足首が痛すぎる…。

ていうか!この山、下りにくすぎるよ!石が多すぎだし、こんなの無理でしょ!!んもうっ…!!!(≧口≦)

ついにわたしは、行き場のないイライラを、山へとぶつけ始めました。

「もう、こんな山、二度と登るかっ!」

心の中でそう叫んだ後、ハッとしました。

ヤバイ!せっかく山の神様が良い景色を見せてくれたというのに、グチグチ文句ばかり言うなんて、わたしはなんと罰当たりな人間だろうか…!こんなんじゃ山の神様を怒らせてしまう!

神の怒りに触れる前に、大慌てで謝ります。

「すみません、山の神様。先ほどは少し感情的になってしまいましたが、晴れ間を見せてくださり、ありがとうございました。やっぱりこの山、好き…とは言い切れないけど、嫌いじゃないですよ。とりあえず、ありがとうございます…」

心の中でそう言って立ち上がり、「ありがとう、ありがとう…」と呪文のように言いながら下りました。すると、心なしかスムーズに下ることができました。

やっぱりどんなときも心の持ちようが大事なのかもしれません。グチグチした気分で下ると、注意散漫になって事故を起こしやすいけど、感謝の気持ちをもって下れば、丁寧で的確な足運びが出来るのかもしれないなぁ…などとぼんやり考えていると、山の神様はさらに素敵なプレゼントをくれました。

なんと特別天然記念物の「雷鳥(ライチョウ)」が現れたのです。

雷鳥は、人間が少しぐらい近づいても逃げる様子はありません。

これは、日本人が大昔から雷鳥を大切に扱ってきた証だそう。(海外の雷鳥は、人間を見るとすぐ逃げるらしいです)

雷鳥の姿にホッコリしたところで、

ようやく山小屋へ帰ってきました。ふぅ…。なんとか夕飯の時間(17時)に間に合いました。

…まぁ正確に言うと、2分遅れたんですが、

食堂の前には行列ができていたので、全然余裕でした。よかった^^

一の沢~常念小屋・常念岳 コースタイム

4:30~5:44 一ノ沢登山口 → 6:04 山の神 → 7:12~7:36 王滝ベンチ → 8:02~8:09 烏帽子沢 → 8:43~8:52 笠原沢 → 9:43~9:49 胸付き八丁 → 10:17~10:41 最終水場 → 10:57~11:04 第一ベンチ → 11:18 第二ベンチ → 11:27~11:33 第三ベンチ → 11:47 常念乗越 → 11:55~13:00 常念小屋チェックイン、ランチ →  14:40~15:08 常念岳頂上 → 17:02 常念小屋

次回「常念岳の山小屋【常念岳小屋】宿泊レポート。食事やトイレ情報など」へつづく。

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コメント

  • > ハレー子 さん
     
    こんにちは☆
    お陰様でお天気に恵まれました♪
     
    ハレー子さんも常念岳登られたんですね~!
    雨の登山は辛いですよね…(´Д`) でも、その合間に晴れがあってラッキーでしたね♪晴れのありがたさが、余計に身にしみそう…!^^
     
     
    11/18 追記
    すいません!間違ってハレー子さんのコメントを消してしまっていたことに今気付きました…(;゚□゚)
    こちらのseesaaブログのコメント管理画面にイマイチ慣れておらず…ホントすみません(T_T) 懲りずにまたコメント頂けたら嬉しいです☆

    by りりー €2014/11/16

  • りりーさん、こんにちは。
    登山記事楽しみに待ってました。
     
     
    さすが北アルプスは絶景ですね。
    山小屋泊もうらやましいです。
     
    こちらは来年雲取山荘に泊まる予定です。
    星空がきれいということで楽しみにしています。

    by こぐっち €2014/11/18

  • > こぐっち さん
     
    楽しみにしてくださって、ありがとうございます^^
    北アルプス、本当に絶景でした…!!
    雲取山いいですね~!東京都の最高峰ですよね。わたしもいつか登ってみたい山です♪

    by りりー €2014/11/18

  • この白い花は、ヨツバヒヨドリではないでしょうか。アサギマダラが好きな花です。(*.*)

    by senda3 €2016/09/20

    • >senda3さん

      わぁ!「ヨツバヒヨドリ」で検索したら、まさに同じ花が出てきました!!
      「アサギマダラ」って、とっても美しい蝶なんですね~!
      教えてくださってありがとうございます(≧▽≦)

      by りりー €2016/09/20

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